
Q. 鳥取中央育英高校の印象は?
多国籍な雰囲気、そして理不尽ささえも力に変える強さ。
育英高校に入学して最初に感じたのは「スポーツの学校だな」という強い印象でした。それまで小・中学校と同じ地域で育ってきた仲間たちとは違い、県外からも多国籍なバックグラウンドを持つ生徒が集まってくる環境は、新鮮でありながらどこか緊張感があったことを覚えています。関西弁が飛び交うような独特の活気がありましたね。
一方で、大学進学を目指す優秀な生徒も多く、文武両道の幅広さも育英の魅力でした。私は野球部に所属し、文字通り「部活一本」の3年間を過ごしました。当時の野球部は非常に強く、1・2年時ともに夏の甲子園予選では決勝まで進出しました。
正直に言えば、当時の指導は今では考えられないほど厳しく、理不尽さを感じることも多々ありました。文化祭や強歩大会といった学校行事も、大会で勝ち進むと参加できないことが多く、寂しい思いをしたこともあります。しかし、あの3年間で経験した「理不尽さを乗り越える力」や、何かに打ち込む姿勢は、今でも自分の根底にある「育英魂」として息づいています。
Q. 現在のお仕事は?
街に残る「ものづくり」の喜びと、育英の絆。
現在は、住宅資材の販売施工を行う会社の3代目代表取締役を務めています。大学卒業後、東京のメーカー(LIXIL)で3年間の厳しい営業修行を経て、家業を継ぐために地元に戻ってきました。
この仕事の醍醐味は、自分が関わった仕事が目に見える「形」として街に残ることです。車で街を走っていると、「あの家はうちが資材を入れた家だ」「あのカーポートはうちで組み立てたものだ」と実感できる瞬間があり、それがやりがいに繋がっています。
また、社会に出て驚いたのは育英高校の繋がりの強さです。お客様の中に育英の先輩がおられることも多く、「育英出身か」と声をかけていただいたり、可愛がっていただいたりすることも珍しくありません。仕事を通じて育英の血筋というか、目に見えない絆に助けられていることを日々実感しています。今でもOB会のゴルフコンペや飲み会を通じて、世代を超えた交流が続いています。
Q. 現在通学中の育英の生徒に一言
視野を広く持ち、一生の宝物となる仲間を大切に。

現役の皆さんには、ぜひ視野を広く持ってほしいと伝えたいです。夢を持つことは素晴らしいですが、世の中には自分の知らない道が驚くほどたくさんあります。大学進学や公務員といった分かりやすい進路だけでなく、専門職や、あるいは意外な業界で大活躍している卒業生もたくさんいます。色々な世界があることを知り、選択肢の幅を広げる努力をしてみてください。
そして何より、今隣にいる仲間を大切にしてください。育英高校での3年間、特に同じ目標に向かって汗を流した仲間は、卒業して10年、20年経っても変わらずに付き合える「一生の宝物」になります。
育英は、どんな道に進んでも自分らしく挑戦できる土壌がある学校です。多感な高校生活の中で、自分だけの可能性を見つけ、それを伸ばしていってほしいと思います。